この世と水の世界を行き来するオンディーヌは、嵐の夜、湖のほとりで若い騎士のハンスに一目惚れし、恋に落ちるのです。
ひたむきに愛を貫ぬく妖精オンディーヌに、水海の王から海の掟(おきて)が言い渡されます。ハンスが心変わりをすれば命を奪い、オンディーヌの記憶をも奪うというのです。相思相愛の二人でしたがやがてハンスは心変わりを……
ついに命を奪われたハンス。オンディーヌからも記憶が……そして、動かないハンスを見てオンディーヌは「この人は誰、名前は? 動かないの……生きていたらきっと好きになったでしょうに」。記憶を奪われながらも、オンディーヌの心の中にはハンスが……悲しい純愛物語です。